前年度からの売掛金を間違えて消し込んでしまった場合の修正方法

前年度からの売掛金を間違えて消し込んでしまった場合の修正方法

物販ビジネスの場合、1点1点の商品を販売することが中心となるため、「売掛金」や「未払金」の仕訳入力が必要になってきます。

ネットショップ等で商品を扱っている業種の場合、「売掛金」や「未払金」は気をつけなければいけない非常に重要なポイントとなります。

経理の基本的な知識や仕訳方法を身につけておく必要があります。

基礎知識がないまま、ネットで調べながら見よう見まねでやっていると、後々大変なことになるかもしれません。

過去の記帳を調べたところ、売掛金が残っている事が発覚!なんてことになる可能性も。

まさに私がそうでした。

そこで本日は、前年度からの売掛金を間違えて消し込んでしまった場合の修正方法についてお話したいと思います。

なぜ消し込み間違いは起こるか?

売掛金と売上がまとめて入金

昨年末に複数の売掛金があり、いくつかの売掛金と今年度の売上が一括で今年度入金され、しかも売掛金が1度の入金ではなく複数の入金月にまたがることもあり、とにかく消し込みがややこしくなるのです。

何年も確定申告をしていても、突然このようなことに気づくことも、よくあることかもしれません。

その上、多店舗展開をしている場合は、さらにその処理の数が増えます。

「未払金」の消し込み作業も発生

ネットショップ等で商品を扱っている業種の場合、「売掛金」だけではなく、同じように1点の商品に必ず発送費用も付随するため、同時に「未払金」の消し込み作業も発生します。

未払金とは

「未払金」とはサービスの提供を受けた際に後払いで支払いをする際に使用する勘定科目。販売する目的ではない費用。

翌月などに発送費用をまとめて後払いしている場合、『商品を発送した時点』と『費用を支払った時点』が違うため、こちらは未払金といって同じような消し込み作業を行う必要がでてくるのです。

経理の基礎知識がない

このように物販の仕分作業が複雑なこともありますが、一番のミスの原因は経理の基礎知識がないことだと思われます。

私のように経理の基礎知識がないまま、ネットで調べながら見よう見まねでやっていると、このように大変なことになる可能性があるので、注意が必要です。

今年度の申告で修正する方法

私はこのように修正しました

取引日 借方勘定科目 金額 貸方勘定科目 金額
1/29 普通預金
現金
300,000
100,000
売上高
売掛金
150,000
250,000

前年度までの売掛金が50万円なのに対して、今年度の消込が40万円で、10万円の売掛金が残っている状態

実際
普通預金に30万円の入金があり、内訳は15万円の売上と15万円の売掛金
修正
売掛金を10万円プラスの25万円と入力し、現金で10万円入金した

今年度で修正しても大丈夫なの?

税法に厳密に従うならば、法定申告期限後に計算違いなど、申告内容の間違いに気が付いた場合は、修正申告により誤った内容を訂正する必要があります。

間違いのある年度の申告修正するのが本来のやり方ではあります。

間違いの額にもよりますが、うっかりミス、知識不足などの場合は、間違いのある年度の事業内容・所得に大きな変化がなければ、今回の申告で直すことも許容されるようです。

間違いの額が小さい場合や、個人事業主などで事業規模が小さい場合は、今年度で修正して確定申告することが可能です。

具体的な修正方法がわからない場合

間違いの原因によって、具体的な修正方法は様々だと思われます。

具体的な修正方法がわからない場合は、所轄(又は最寄り)の税務署に電話をかけて相談することができます。


参考
税についての相談窓口国税庁

私も所轄の税務署に電話相談することで、今年度で修正することでOKだとお返事をもらいました。

経理の基礎知識を身につけよう

無料で勉強する場合、下記のような方法があります。

  • 無料で受講できる「税理士による個別の記帳指導」を受ける
  • 会計ソフトのサポートに相談
  • 税務署で行なっている無料の相談に電話する
  • 税務署へ相談に行く(事前に予約が必要です)

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「内容が複雑だから調べてもよくわからない」、「面倒だから自分でやりたくない」という方もいると思います。

税理士に確定申告業務を依頼する

経理作業は重要な仕事ですが、それ自体は売上を生む作業ではありません。

作業量が膨大になるため、時間がとられてしまい、自分の本業に支障をきたす可能性がある場合には税理士に相談するようにしましょう。

私の場合はクラウド会計ソフトを利用して自分で確定申告をしていますが、通常の仕分け入力の他に、売掛金・未払金の消込作業、在庫の棚卸、医療控除、源泉徴収票等の内容を入力するなど、合わせて約10~14日くらいかかっています。

それを1日約1万円の人件費と考えるなら、クラウド会計ソフトの購入価格なども含め、10万円以上の費用が掛かっている計算となります。

その方の状況にもよると思いますが、確定申告を税理士に頼んだ場合の費用によっては、どちらがお得かわからないとも言えます。

「税理士の探し方がわからない」、「どこに相談すればいいかわからない」などの理由で、税理士に確定申告業務を依頼するのに迷っている方は、一度自分の場合はどのくらいの費用になるのか相談してみてはいかがでしょうか。

税理士ドットコムでは、経験豊富なコーディネーターが税理士探しを無料でサポートしてくれます。

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