「もしもドロップシッピング」が2020年4月末でサービスを終了しました。
在庫を持たなくてもネットショップを運営できる「ドロップシッピング」。
株式会社もしもは、ドロップシッピングと呼ばれる誰もが簡単にネットショップを運営できる仕組みを、2006年に日本で初めて実現した会社です。
その後数々のドロップシッピング業者が参入し、メディアを賑わせていましたが、生き残った数少ない業者の「もしも」。
そんな「もしもドロップシッピング」が2020年4月末に終わりを告げました。
ちなみに私自身も「もしもドロップシッピング」の会員でした。
私は、現在「もしも」以外でドロップシッピングを利用しています。
そんな「もしもドロップシッピング」会員であった私が、今後の「ドロップシッピング」について思うことを書き留めておきたいと思います。
「もしもドロップシッピング」が終了する理由
業界トップを走り続けた「もしも」
もしもドロップシッピングは、2006年にサービスをスタートして以来、常に業界トップを走り続け、個人向けドロップシッピング市場において占有率は約9割突破と圧倒的な地位を確立してきました。
2006年8月のサービス開始より13年間「もしも」は生き残ってきました。
EC市場の変化
ドロップシッピングと言えば、一時期のようなメディアの話題は少なくなったものの、「もしもドロップシッピング」は反比例するように流通額は伸びていたと言われてきました。
実際に2018年6月には、株式会社もしもが運営する、『もしもドロップシッピング』『もしもアフィリエイト』の会員数が50万人を突破致していました。
その生き残りの理由としては、主婦や定年後のシニア層の会員が多いことのようでした。
「もしもドロップシッピング」を終了する理由として、昨今のEC市場の変化により、もしもドロップシッピングとして価値提供を続けることが難しくなったこと。
そんな一見うまくいっているかに見えた「もしもドロップシッピング」ですが、やはりEC市場の変化には、どうしようもなかったということなのか・・・。
私の「もしもドロップシッピング」歴
私も、長年「もしも」でドロップシッピングサイトを運営してきました。
現在のように商品を仕入れて本格的にネット販売を始める前は、ドロップシッピングを中心に行っていました。
当時は、小型カメラやコルクマット、マスクなどの数々のドロップシッピングサイトを運営していました。
その中でも、私がそこそこ売れたと思える商品は、ハロウィンのコスプレでした。
このように私は副業の一つとして、「もしもドロップシッピング」から収益を得ていました。
私が「ドロップシッピング」から「ネットショップ」に移行した理由
取扱う商品の幅が狭い
「もしもドロップシッピング」の商品は、価格帯も低価格な商品が中心です。
「もしもドロップシッピング」は、ドン・キホーテのもつ約2万点の商品でスタートしており、ディスカウントストアに売られているような商品を中心に取り扱っています。
取扱う商品の幅が狭く、他店と差別化を図りにくいのです。
売りたい商品がない
例えば、今海外で人気があるブランド商品を取り扱いたいと思っても、当然不可能です。
「もしもドロップシッピング」は、売りたいものが売れるわけではなく、「もしもドロップシッピング」で取り扱っている商品の中から選ぶしかありません。
随時数万点の商品取り扱いがあるといっても、当たり前のことですが、あくまでも「もしもドロップシッピング」の中からしか選べないのです。
売れ筋商品は新規参入しにくい
また、「もしもドロップシッピング」の売れ筋商品はだいたい決まっていて、その売れ筋商品を取り扱う人気サイトが複数存在しているため、新規参入しにくいのです。
商品の仕入れ、在庫の管理、商品の梱包・配送、カスタマーサポートは全てもしもが対応してくれるといった利点はありますが、このような理由から少しずつ私は不満を感じていったのです。
そうしているうちに私はたとえ仕入れ資金がかかってリスクがあっても、自分が販売したい商品を取り扱いたいという思いに変わっていったのです。
というわけで、私は「ドロップシッピング」を続けながら、少しずつ仕入れ商品を増やしていき、ネットショップやECモールを中心に販売するようになっていったのです。
もしもだけが「ドロップシッピング」ではない
ドロップシッピングと言えば、株式会社もしも運営の「もしもドロップシッピング」をイメージする人が多いと思います。
しかし「もしもドロップシッピング」だけがドロップシッピングということではありません。
ドロップシッピングとはネットショップで注文が入った時点で、それをメーカーや卸売り業者から直送させるネットショップの運営方法の一形態のことです。
ドロップシッピングとは、商品の仕入れをしなくても商品を気軽に販売できるシステムです。
自分のサイトに商品を掲載して、売れればメーカーや卸売り業者に連絡を入れ、商品を直送してもらう仕組みです。(※商品を一旦受け取り、お客様に発送する場合もある)
お金を払って商品を仕入れるのではなく、売れた時に利益のみが発生する仕組みなので、売れなければ商品をただ掲載しているだけなので、仕入れ資金によるリスクがない形態のことをいいます。
ドロップシッピングをおこなう主な3つの方法
ドロップシッピング対応の商品仕入れサイトを利用する
まず一つ目は、ドロップシッピングに対応してる商品仕入れサイトを利用する方法です。
入会金、月額費用がともに無料のところもあれば、月額費用がかかるところもあります。
ジャンルも様々ですので、自分に合ったところを探してみましょう。
サービス | 業種 | 入会金 | 月額費用 | ジャンル |
---|---|---|---|---|
NETSEA(ネッシー) | 仕入れ・問屋・卸の専門サイト | 無料 | 無料 | 総合 |
トップセラー | 商品仕入れサイト | 無料 | 0円~ | 総合 |
TOPWHOLE(トップホール) | 会員制ファッション通販サイト | 無料 | 3,000 円(税抜) | アパレル系 |
卸の達人 | 仕入れサイト | 無料 | 無料 | 主にダイエット・美容・健康商品 |
オロシ─ | 会員制卸売りサイト | 無料 | 無料 | 美顔器、健康器具、ヘアアイロン、靴、バック等 |
TOPWHOLE(トップホール)は、現在のところドロップシッピングには対応していませんが、在庫を持たずに無在庫販売で自社のWEBサイトなどで販売が可能です。
ドロップシッピング対応の商品仕入れサイトについて、下記ページで詳しく紹介しています。
↓ ↓ ↓
ドロップシッピング・無在庫販売の対応サイト・サービス比較6選!
ドロップシッピングアプリを利用する
2つ目の方法として、ネットショップが開設できるサービスを契約して、ドロップシッピングアプリを利用する方法です。
BASE (ベイス)やShopifyのネットショップが開設できるサービスでドロップシッピングアプリを利用することができます。
ショッピングカート | 初期費用 | 月額費用 12ヶ月 |
その他 手数料 |
アプリ |
---|---|---|---|---|
BASE (ベイス) | 無料 | 無料 | サービス利用料3% | 「BASE Apps」という様々な拡張機能がある。タオバオ新幹線、オリジナルプリント.jpなどドロップシッピングが可能 |
Shopify | 無料 | なし | Shopifyアプリストアに何千ものアプリがあり機能拡張。ドロップシッピングも可能。 |
ドロップシッピングアプリについて、下記ページで詳しく紹介しています。
↓ ↓ ↓
BASE (ベイス)でドロップシッピング・無在庫販売を始める方法
Shopifyのドロップシッピングアプリ12選!売れる商品が見つかる
メーカーと直接交渉する
自分の好きなハンドメイド作家や、信楽焼・有田焼などの伝統の陶器・磁器の職人に直接交渉して、仕入れ資金ゼロ・リスクなしのネットショップの運営だけを担当する人が多くいます。
物を作ることには長けているけど、ネット販売やコンピューターなど無縁の人がネット販売を手伝ってほしいと思っている方も多くいるのです。
売れた場合に利益の何パーセントかを受け取る約束をして始めることを、直送販売(ドロップシッピング)と呼んでいます。
またメーカーなどではなく、自分の親戚や友人、知人で、何らかの商売をしている人がいるかと思います。
そんなまわりの人のお店の商品を売るお手伝いから、ネットショップを始める人も多くいます。
ネットショップを介して売れた分だけ支払うので、商品提供者もマイナスになることがないため、喜んでもらえる仕組みです。
まとめ
少しずつネットショップやECモールに移行していましたが、私自身複業の一つとして「もしもドロップシッピング」も続けてきたわけなので、終了することはとても残念です。
ドロップシッピング専門事業者としての「ドロップシッピング」は終了したものの、株式会社もしもは、数十万点以上の商品から好きな物を選んで販売できるネットショップ専門の商品仕入れサイト「TopSeller」として業態を変えて生き残っています。
TopSellerは仕入れサイトですが、商品はメーカーから直接顧客に商品を発送するため、仕入れ資金ゼロでネットショップが始められます。
TopSeller(トップセラー)について、詳しくは下記ページで紹介しています。
TopSeller(トップセラー)の特徴・評判・メリット・デメリットを解説
形を変えて存続しているのです。
このようにEC市場の変化であったり世の中の変化によって、別のビジネスにも今後このようなことが起こる可能性はあると思います。
私自身も、新しいビジネスを模索し続けています。
時代の変化に合わせながら、拡大したり、縮小しながらバランスを取りながら行っていきたいと思います。