新型コロナウイルスの影響で売上が減少した中小事業者等を支援する「事業復活支援金」の申請受付が、1月31日からスタートしました。
「事業復活支援金」では、不正受給や誤って理解したまま申請してしまうことの対応として、申請する前に「登録確認機関による事前確認」を受ける必要があります。
必要書類や内容を理解するのに、何度かコールセンターにお問い合わせの電話をしながらですが、なんとか無事に「事業復活支援金」の申請を完了しました。
思っていたより、いろいろなことに手間取ってしまい時間がかかってしまいました。
そこで本日は、「事業復活支援金」の申請手順について、わかりやすくまとめておきたいと思います。
事業復活支援金とは?
新型コロナウイルス感染症の拡大や長期化に伴う需要の減少又は供給の制約により、大きな影響を受け、自らの事業判断によらず売上が大きく減少している中小法人等及び個人事業者等に対して、2021年11月から2022年3月までの期間における影響を緩和して、事業の継続及び立て直しのための取組を支援するため、事業全般に広く使える事業復活支援金を迅速かつ公正に給付するものです。
事業復活支援金の申請期間
事業復活支援金の給付対象
新型コロナウイルス感染症により 、大きな影響を受ける中堅・中小・小規模事業者、フリーランスを含む個人事業者に対して、事業規模に応じた給付金を支給します。
以下のポイント1、2を満たす事業者は、業種や所在地を問わず給付対象となり得ます。
種別 | 給付対象 |
---|---|
中小法人等 | 資本金10億円以上の企業を除く、中小法人等を対象としており、会社以外の法人についても対象となります。 |
個人事業者等(事業所得) | フリーランスを含む個人事業者が広く対象となります。 |
個人事業者等(主たる収入を雑所得・給与所得で確定申告した) | フリーランスを含む個人事業者の方で、雇用契約によらない、業務委託契約等に基づく事業活動からの収入を、主たる収入として、税務上の雑所得又は給与所得で、確定申告をしている方等が対象となります。ただし、被扶養者の方は除きます。 |
事業復活支援金の申請の手順
事業復活支援金の申請はサイトで電子申請(インターネットを利用した申請)を行うことを基本としていますが、自身で電子申請を行うことが困難な方のために、申請サポート会場にて補助員が電子申請の手続きをサポートしてくれます。
STEP2.登録確認機関による事前確認に必要な書類の準備
申請をする前に登録確認機関による事前確認が必要になります。
事前確認には、下記の書類が必要ですが、継続支援関係にある登録確認機関であれば、1~4の書類の確認を省略することができます。その場合は、5のみをご準備ください。
- 【1-1.】本人確認書類本人確認書類
【1-2.】委任状(中小法人等の代表者から事前確認の委任を受けている場合のみ)
【1-3.】履歴事項全部証明書(中小法人等のみ) - 確定申告書の控え
- 帳簿書類(2018年11月から対象月までの各月)
- 通帳(2018年11月以降の全ての事業の取引を記録しているもの)
- 宣誓・同意書
2.確定申告書の控え
選択する基準期間に応じて添付が必要な確定申告書類の年・枚数が異なります。
自身が選択する基準期間に応じた確定申告書類を添付します。
確定申告書第一表の控えには収受日付印が押印されていなければなりません。
e-TAXで電子申告の収受日付印はどうなるの?
収受日付印は郵送や税務署に紙で申請した場合に得ることができますが、e-Taxでは収受日付印はありません。
e-Taxではデータ送信後の受信通知で、税務署が確定申告を受け付けたことの証明となります。
e-TAXによる申告で、受付日時及び受付番号が印字されていない場合は、受信通知(メール詳細)を必要な年分×1枚添付する必要があります。
私は、令和2年の確定申告をe-TAXで行っています。
3.帳簿書類(売上台帳)
「マネーフォワードクラウド確定申告」は、株式会社マネーフォワードが提供する確定申告ソフトです。
ここでは、私が使っているマネーフォワードクラウド確定申告で、基準月の売上台帳を作成する方法を解説します。
マネーフォワードクラウド確定申告の売上台帳作成方法
マネーフォワードクラウド確定申告では、現在「売上台帳」を出力する機能がありません。
代替案としては、売上に関する帳簿であれば以下の総勘定元帳の画面から「売上高」の科目を指定し、CSVまたはPDF形式で出力が可能です。
■会計帳簿>総勘定元帳
https://accounting.moneyforward.com/books/general_ledger
画面左上の科目を指定し、右上の「検索」をクリックすることで取引が表示されます。
出力は、画面右上の「エクスポート」から出力が可能です。
■「現預金出納帳・総勘定元帳・補助元帳」の使い方
https://support.biz.moneyforward.com/tax-return/guide/books2/bo02.html
また、売上が0円であった場合は、総勘定元帳では出力ができません。0円の月がある場合は、以下の貸借対照表の推移表を利用できます。
こちらもエクスポート よりCSVかPDFでの出力が可能です。
■会計帳簿>推移表(月次) 貸借対照表/損益計算書
https://accounting.moneyforward.com/books/tb_transition_monthly
STEP3.登録確認機関の検索及び事前予約
登録確認機関を探す
「事前確認」を依頼する登録確認機関を下記ホームページから検索することができます。
都道府県、市区町村、受付対象、テレビ会議の対応可否など、条件を絞り込んで検索することができます。
依頼先を決めた後、その登録確認機関にメール又は電話で事前確認の依頼をするという手順になります。
事前確認に手数料がかかる場合もある
事前確認に手数料がかかる場合もあるため、ホームページなどから手数料の有無を事前に確認しておきましょう。
しかし、ホームページ自体がないところや、ホームページには事業復活支援金の事前確認のについての記載がないところがほとんどでした。
継続支援関係に当たる場合は確認の省略可能
登録確認機関と「継続支援関係」に当たる場合には、帳簿書類等の確認が省略でき、電話での質疑応答のみでの対応が可能です。
しかし私は特に継続支援関係に当たるような機関もないため、受付対象が限定なしにチェックを入れて検索をしました。
なかなか登録確認機関が見つからない
検索結果で約200件ほど見つかりましたが、どこを選べばいいのかさっぱりわかりません。
自宅近くに絞っていくつかリストアップして、電話で事前確認の依頼をしたところ、受付対象は限定なしになっているにも関わらず、顧客ではない場合は受け付けていないと断られました。
私は結局自分で登録確認機関を見つけることができませんでした。
事前確認サポートセンター
下記ホームページに記載している電話でお問い合わせから、事前確認の予約システムへの登録手続きを案内してくれます。
案内メールに従って、事務局による事前確認(Zoom面談)の予約を取ることができました。
STEP4.事前確認の実施
オンライン会議ツール「Zoom」を利用した面談
Zoomは、パソコンやスマートフォン、タブレットなどのデバイスを使用して、オンラインでセミナーや会議を開催するために開発されたアプリケーションです。
Zoomシステムのダウンロード
面談はオンライン会議ツール「Zoom」を利用して行われました。
私は過去にZoomで勉強会に参加したことがあったため、既にダウンロード済ですが、Zoomのダウンロードがまだの方はZoomをダウンロードします。
Zoomシステムのテスト
「カメラがオンになるか」「マイクが認識できるか」下記より事前テストをします。
Zoomへのアクセスがうまくいかず開始が遅れた場合でも、面談が予約した開始時間から20分を超過する場合、事前確認を完了することができないため、必ず事前テストをしておきます。
私の場合、自分の顔を映さずに勉強会に参加していたため、Zoomシステムのテストで自分の顔が映らず、最初どうしたらいいのかわかりませんでした。
デスクトップパソコンの場合、カメラユニットが取り付けられているモデルも多く見られます。
カメラが見当たらない場合は、ディスプレイ真ん中の上部後ろを確認し、カメラユニットを引き出す必要があるのですね。
※カメラがPCについていない場合は、カメラ機能付きのスマートフォンやタブレットなども利用できます。
事業復活支援金の申請に必要な証拠書類
- 確定申告書
- 対象月の売上台帳等
- 振込先の通帳
- 本人確認書類
- 宣誓・同意書
- 基準月の売上台帳等
- 基準月の売上に係る通帳等
- 基準月の売上に係る1取引分の請求書・領収書等
電子申請を行うことが困難な方はどうするの?
申請サポート会場がある
自身で電子申請を行うことが困難な方のサポートのため、申請サポート会場もあるようです。
事業復活支援金の申請は本サイトで電子申請(インターネットを利用した申請)を行うことを基本としていますが、自身で電子申請を行うことが困難な方のために、申請サポート会場にて補助員が電子申請の手続きをサポートしてくれます。