確定申告のための「在庫の棚卸し」棚卸資産を簡単に計算する方法

確定申告のための「在庫の棚卸し」棚卸資産を簡単に計算する方法

ネットショップ等で商品を扱う小売業などは、仕入れた商品の在庫があるため、年度末に在庫の棚卸が必要になってきます。

年度末に手元にある商品の在庫数を数えて、在庫の金額がどれだけあるかを計算しなければなりません。

計算した在庫金額は「棚卸資産」として帳簿に記入します。

私もこの棚卸作業が、毎年どうしても面倒で後回しになってしまうのです。

そこで今回は自分の備忘録のためにも、青色申告決算書の「在庫の棚卸」の方法についてまとめておきたいと思います。

棚卸とは?

棚卸とは?
棚卸とは、決算日において残っている商品や製品などの在庫の数量を数え、在庫の金額がどれだけあるかを計算することです。

棚卸とは、「在庫管理」のことです。決算前に商品の在庫を数えて、売上に対応する商品原価を把握することが、棚卸しです。

所有する資産のうち、数えることができるものは基本的に棚卸しを行う必要があります。

棚卸しの対象となるもの
  • 商品
  • 製品
  • 半製品
  • 仕掛品(仕掛工事を含む)
  • 原材料(主要原材料・補助原材料)
  • 消耗品で貯蔵中のもの
  • 上記の他これらに準ずるもの

なぜ在庫棚卸の仕訳入力をするの?

青色申告決算書を作成するには、「その年の売上から売上原価を差し引いた金額」を計算する必要があります。

しかし、決算整理仕訳前の状態では「昨年度から繰り越した在庫」「今年度仕入れた在庫」「来年度に繰り越す在庫」を分けて計上しなければ、今年度の売上に対する売上原価がわかりません。

そこで決算整理仕訳を入力し、期首在庫と仕入高を足した金額から期末在庫を引くことで、今年度の売上原価を計算します。

決算月っていつ?

「決算月」とは、一事業年度の区切りの最終月のことを指します。

会社は、1年以内の期間であれば、事業年度を何月から何月までにするのかということを自由に決めることができます。

個人事業の決算月

しかし、個人事業の場合は決算月が法律によって決められています。

全個人事業主はその年の1月1日から12月31日までを1期として、12月を決算月として事業の状況を税務署に報告しなければなりません。

全事業者一律に適用されるので、勝手に決算月を変更することができません。

棚卸作業(在庫商品の確認)

期末に残った在庫数を数える

まず年度末に残った在庫数を数える必要があります。

一つの例として、私は普段利用している在庫表をそのまま使って棚卸をしています。

ポイント
普段利用している在庫表を使えば、年度末に実際の手元にある商品在庫数と間違いがないか確認するだけで済みます。

在庫表を利用した棚卸表

私は普段利用している在庫表に棚卸に必要な箇所を挿入して棚卸表を作っています。

在庫表

この在庫表の表示は一部になっています。

売上日の横には入荷日もあり、入荷個数も入力しています。

この在庫表を利用した棚卸表は、どこに提出する訳でもないので、不要な箇所(出荷数、入荷数など)を削除する必要もありません。

要は残った全ての在庫の合計金額がわかればいいのです。

棚卸で注意するべきポイント

年度末に実際の手元にある商品在庫数と間違いがないか確認しますが、ポイントとしては、年度末だけではなく、売れるたびに在庫数の確認をしています。

私は、商品が入荷すると在庫表に入荷数を入力し、商品が一つ売れるたびに在庫表に入力します。

計算式を入れて一つ売れると在庫から一つ引かれるようにして、毎回そのアイテムの商品残数と合わせています。

そのほうが断然楽です。
その時点で合わないと分かれば、少し前を遡って調べればいい訳ですから。

年度末にいきなり商品残数合わないと判明した場合は、1年前の注文から一つ一つ調べていく必要があります。

毎回在庫表と合わせる

私のネットショップ運営は、業者等を一切利用せず、商品梱包から発送まで全て一人で行っています。

もちろん、「在庫の棚卸し」や青色申告も一人で行っています。

以前はこのように毎回アイテムの商品残数と合わせなかったため、年末の棚卸しの時に在庫が合わず、一年間の受注を遡ってどの時点で在庫が合わなくなったのかを調べることに時間がかかり大変だったのです。

こうすることで、年末に慌てることなく実際の商品数と在庫表の在庫数とを合わせることができるようになりました。

棚卸資産の評価方法を決める

次に、年度末の在庫の金額がどれだけあるかを計算する必要があります。

在庫数を確認して金額を算出しますが、この棚卸資産の算出には、評価方法が7種類存在します。

棚卸資産の金額の評価方法

棚卸資産の金額の算出には、7種類の評価方法があります。

棚卸資産の評価方法
原価法 最終仕入原価法
  個別法
  先入先出法
  総平均法
  移動平均法
  売価還元法
低価法

「最終仕入原価法」は届け出不要

評価方法を決定するためには、評価方法の届け出が必要になります。

もっとも一般的な「最終仕入原価法」を取り入れる場合は届け出が必要ありません。
事業開始年度の確定申告書提出期限までに税務署に届け出をします。

計算方法が簡便なこともあり、比較的小規模な事業者や会社は、評価方法として「最終仕入原価法」を用いています。

最終仕入原価法とは?
「最終仕入原価法」は、その年の最後の仕入単価によって評価する方法です。

私も「最終仕入原価法」を選んでいます。

期末の在庫金額を計算する

在庫表の仕入単価を追加

私は「最終仕入原価法」を選んでいるので、普段利用している在庫表を下記のようにその年の最後の仕入単価(仕入値)を追加します。

棚卸表

棚卸表

在庫表の仕入れ金額を追加

そして、仕入れ金額欄も追加します。

仕入れ金額は、下記のように仕入単価に在庫数をかけて総合計を出せば「期末の在庫金額」の出来上がりです。

国内商品の場合
在庫数 × 仕入単価 = 在庫の金額

海外輸入品の場合

私の場合は海外輸入品を取り扱っているため、レート欄も追記しています。

海外輸入品の場合
在庫数 × 仕入単価 × レート = 在庫の金額

棚卸資産の仕訳入力方法

決算整理仕訳の入力

取引日 借方勘定科目 金額 貸方勘定科目 金額
12/31
決算整理
期首商品棚卸高
商品
300,000
1,000,000
商品
期末商品棚卸高
300,000
1,000,000
一行目
期首時点の棚卸資産の金額を入力
昨年度末の期末商品棚卸高
二行目
期末時点の棚卸資産の金額を入力
先ほど棚卸表で作った今年度の「期末の在庫金額」

ここでは、棚卸資産の勘定科目を「商品」としていますが、決算書科目が「棚卸資産」として登録された科目(棚卸しの対象)のいずれかを選択してください。

私は翌年の在庫表にそのまま仕入単価・仕入れ金額を入れたままにしています。

そうすれば、翌年は仕入単価・仕入れ金額を追加する必要がないからです。

注意
その場合は、在庫表の仕入単価が昨年から変わっていないか(値上げ、値下げ等がある場合がある)確認する必要があります。

毎年同じ商品を仕入れていても、突然仕入単価が値上がりしていることもよくあるので、注意が必要です。

決算書への反映(損益計算書)

私は青色申告を作成するソフトに、マネーフォワード クラウド確定申告を使っています。

上記のように入力した場合、マネーフォワードでは青色申告決算書に反映されます。

手書きで複式簿記の帳簿をつけていく場合は、簿記の専門的な知識が必要ですが、会計ソフトを使えば、このように日々の入力作業を行うだけで、決算書・確定申告書類を簡単に作成することができるのです。

クラウド会計ソフトって何?

クラウド会計ソフトとは?
インターネットを使用できる環境があれば、いつでも、どこでも会計処理を行うことができるソフトを「クラウド会計ソフト」と言います。

申告の準備が約5分の1に

マネーフォワード クラウド確定申告の調べによると、マネーフォワードクラウドを使っていない場合は、申告の準備時間に平均7.4日、クラウドユーザーなら平均1.6日かかるというデータが出ています。

クラウドユーザーは申告の準備時間が約5分の1になるようです。

物販は仕訳が複雑

これは一般的な業種の場合で、私はマネーフォワード クラウド確定申告を使っていますが、申告の準備に7日~10日はかかっています。

私のようにネット物販の場合は、平均より日数がかかりますが、使っていない場合はもっと日数がかかると思います。

現在では確定申告のクラウドソフトの登場で、申告の準備時間が格段に短くできるようになりました。

無料から使えるクラウド会計ソフト

マネーフォワード クラウド確定申告

マネーフォワードクラウド確定申告」は、株式会社マネーフォワードが提供する確定申告ソフトです。

私も2015年から、ずっと「マネーフォワード クラウド確定申告」を使用しています。

無料で使える「クラウド確定申告」

「マネーフォワード クラウド確定申告」おすすめの理由は、無料から使える点です。

マネーフォワードクラウド確定申告は、仕訳件数が年間50件を超えない場合、フリープランで無料で利用することが可能です。

ネットショップ・ネット販売を始めたばかりの方や、すでに副業で始めているけどお小遣い程度の方など、最初は無料で使える「フリープラン」で十分だと思います。

フリープランでは利用できない機能・条件がありますが、条件が合わなくなった時点で有料プランへ契約変更すればいいと思います。

コストパフォーマンスが高い

マネーフォワードクラウド確定申告は、無料で使える点ももちろんのこと、仕訳件数が年間50件を超える場合も、コストパフォーマンスが高いクラウド会計ソフトだと思います。

最初は無料で使い始めて、確定申告が必要なくらい利益が出た段階で有料プランに変更して使いたいかたには、コストパフォーマンスが高いのでおすすめのソフトです。

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